今回の記事は『ウィペット』で有名な『STETSON(ステットソン)』です。
ジョニーデップが愛用しているハットで知ってる方も多いと思います。
ステットソンの歴史
1865
ジョン・バッターソン・ステットソンは、アメリカのフィラデルフィアで帽子の製造販売を始める。
当時のフィラデルフィアには、帽子工場が多数あり激戦区。
その為、ステットソンは、帽子開発の差別化やカウボーイ達の帽子文化を狙って販売するなど工夫を凝らします。
1870
1870年代初めに、フィラデルフィア郊外に建物を購入。
やがて、この建物はアメリカ最大の帽子工場となります。
1872
当時では革新的なカタログ販売を行い、話題を呼びます。
1877
様々な業界から高い評価を受けて、ステットソンの会社は大きくなり大企業としての地位を確立。
1920
『狂騒の20年代』と呼ばれる1920年にステットソンは、ジャズ・エイジやフラッパー文化に注目しファッションに特化した帽子を作ります。
ステットソンの帽子は、パーティーを楽しむセレブやスター達に愛用されるようになります。
1930
1930年代、大恐慌が始まりあらゆる業界が廃業へと見舞われます。
ステットソンは実用性に富んだ製品をラインナップし生産ラインを拡大。
1970
1970年代、時代は変わり帽子は日常生活での必須の装飾品ではなくなりました。
多くの帽子会社が廃業へと追い込まれるなかステットソンも、フィラデルフィア工場の生産を停止します。
1980
1980年代、ステットソンはライセンス・ビジネスへ展開します。
ステットソン史上初となるフレグランスやアイウェアが販売され大きな反響を呼びました。
映画の影響でハットの人気が再拡大
『アーバン・カウボーイ』
『レイダース/失われたアーク』
1980年代は、映画の影響からハットの人気が拡大します。
1990
1990年代はヨーロッパへビジネスを展開し、21世期を迎えます。
2020
時代によってニーズも変わりますが、その度に順応するステットソン。
どんな時代でも品質を落とさない歴史と
どんな時代でもウェスタン・スピリッツを貫くブランドです。
ハットの種類
『OPEN ROAD(オープンロード)』
いわゆる、『大統領の帽子』といったらこれ。
デザインは、細めのリボン、ブリム(つば)のパイピングが特徴的。
1963年、第36代大統領のリンドン・ジョンソンの頃に、『大統領の帽子』として定着。
現在も人気の高いモデルの内の一つです。
『WHIPPET(ウィペット)』
1938年ごろから作られている『WHIPPET(ウィペット)』。
ステットソンの中でも存在感のあるハットです。
デザインは、太目のリボンが特徴で、シルエットがワイルドかつ美しい。
イギリスの競争犬『ウィペット』のように、シャープさと強さをイメージして作られました。
ジョニーデップが愛用していることで、さらに人気に火が付いた商品です。
『STRATLINER(ストラトライナー)』
1938年に初飛行したボーイング307の愛称である『ストラトライナー』をモチーフにしたデザイン。
ちなみに旅客機ストラトライナーは、与圧されたキャビンで『快適な空の旅』を実現した最初の旅客機です。
当時、『空の旅の時代』の活気と相まって大ヒットのハットとなりました。
デザインは、細いリボンに、スタイリッシュなフロントピンチと広めのブリムが特徴。
リボンのワタリに『旅客機』のピンバッジが輝く、ステットソンの歴史的な名作ハットです。
『OPEN CROWN(オープンクラウン)』
『オープンクラウン』とは、クラウンの形状を自由自在に変形できる丸型の帽子(ボーラーハットよりクラウンが高い)のことです。
1910年頃に生産が始まったオープンクラウンは、ステットソンを代表する型の一つとなりました。
1869年に生まれたステットソンの原点である『BOSS OF THE PLAINS(ボス・オブ・ザ・プレインズ)』というハットを元にして、クラウンを高くデザインしています。
ヴィンテージ のオープンクラウンは、マニアの中でも特に人気で高値で取引されているものもあります。
ちなみに一般的な中折れ帽は、オープンクラウンに対して、プレスクラウンと呼ばれます。
プレスクラウンの帽子は、帽子を型の中に入れて、蒸気と熱でプレスして糊付けをしているので、型がついており、クラウンの調整は出来ません。
オープンクラウンは、ファッションスタイルや好みによって自由自在に変形できるので、一度手にすると色々試せて楽しいですよ。
ワイルドな印象を与えたり
ラフなスタイルも色気があってカッコいい。
色んなハットが欲しい!という方は、まずはオープンクラウンで色んなスタイルを試してみるのも有りですね。
おすすめしたステットソンの他にも、お洒落な帽子や小物も膨大にあるので、また時間ある時に、記事にしたいと思います。